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慣れない浴衣に袖を通し、
髪を結って簪を挿す。
カラコロと履物を鳴らしながら、
右手に真っ赤な林檎飴。
そして、足早な、君。
大きな音と眩い光が、
近くの空に花火を描く。
汗ばむほどの熱気に、
遠くの蝉の声。
そっと絡めた指先は、
お互いの頬を赤らめた。
赫峰あくるの小説置き場
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慣れない浴衣に袖を通し、
髪を結って簪を挿す。
カラコロと履物を鳴らしながら、
右手に真っ赤な林檎飴。
そして、足早な、君。
大きな音と眩い光が、
近くの空に花火を描く。
汗ばむほどの熱気に、
遠くの蝉の声。
そっと絡めた指先は、
お互いの頬を赤らめた。